霧訪山。
なんとも美しい響きの山名です。
標高1300mほどの低山ですが、その山頂には絶滅危惧種のオキナグサが保全されています。
冬は登っていなかったので気軽に登れる山を、とのリクエストにお答えして春の霧訪山をご案内させていただきました。
山の神自然園から登山開始です。
霧訪山は信仰の山でもあったそうです。
その麓には大岩に注連縄が。
巨岩や森、島、滝、山などへの自然信仰は古来の日本から脈々と繋がってきているものです。
たまらずの池には山桜が控えめに影を落としていました。
散った花びらが池の水を彩っていてとてもきれいです。
山頂直下にカタクリが咲いていました。
落ち葉に覆われた褐色の林床をカタクリの葉と花が彩を添えています。
樹林を抜けると眺望が広がります。
雪を抱いた北アルプスが美しい。
霧訪山山頂。
雪をかぶった北アルプスと松本方面の霞に、冬から春への移ろいを感じます。
そして山頂にはオキナグサ。
産毛に覆われて、頭を垂れるように咲いていました。
受粉をすると花柱が伸びて、まるでおじいさんのヒゲのようになるのでこの名前がついたと言われています。
山頂を後にするとニリンソウとカタクリの寄せ植えを見つけました。
こちらはシハイスミレ。
葉の裏側が紫色をしています。
今度はヤマエンゴサクを見つけました。
ケシ科で、全草に毒があるのですが、漢方薬にも用いられ、「延胡索」(エンゴサク)とはその漢方薬の名前です。
控えめに咲いているクロモジの花。
今度はヒトリシズカ。
帰りの尾根道には次々と花が出てくるのでなかなか前に進みません。
茶色の落ち葉の中から明るい花を出していたフデリンドウ。
クサボケは明るい緑の葉とオレンジ色の花がとても艶やかです。
明るい尾根道にはたくさんの春の花。
ひだまりで休憩したりしながら、のんびりと春の花を楽しみむ低山ハイクでした。
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